■作・小池一夫 画・小島剛夕 「畳捕り傘次郎」全3巻【完】 (スタジオ・シップ/劇画KING SERIES)
○第1巻・雨の章/1977年6月初版、1984年4月9版
「ごめんなすって」「待ちな! おらぁ、八丁堀の坂根傘次郎だ。おめえの名は?」「肩車の才蔵と申しやす」。―――捕物日本一の八丁堀の同心・傘次郎と手下となる才蔵との出会い。そして背中に河童の刺青をした女房の新子とは!? 感動の捕物時代劇!!
第1話~第5話収録○第2巻・雷の章/1977年8月初版、1982年7月7版
「え~、夜泣きは二八 二八の夜泣きそばぁ~ 二八で十六、十六娘 いまが食べごろ十六文」―――いつものように夜鷹たちに聞き込みをしていた才蔵は、妙に引っかかるような話を聞く。「一八そば」という夜泣き屋台の老人が、素人女たちを使って川船で客をとらせているらしい。どうやら女衒組織にかかわり合いがあるのではないかと……。
第6話~第11話収録○第3巻・雪の章/1977年12月初版
石町のかぶと屋の若夫婦が根津権現へ出かけている間に、押し込み殺しが入り、子供の松吉がさらわれた! 不思議なことに店にある鯉幟(こいのぼり)もなくなっていた。どうやらこの店の内所を知った奴が怪しい…。才蔵が発見した裏木戸の矢来にかぶせてあったカブトに身代金の書き込みがあった……。夫婦十手者痛快捕物時代劇、堂々の完結!
第12話~第16話収録★★★★★★★★★・(9/10)
小池一夫&小島剛夕両巨匠の傑作時代劇画に「首斬り朝」(1972年~1976年講談社「週刊現代」掲載)があります。
本作はそのスピンオフ作品。
「首斬り朝」の主人公・山田朝右衛門を師と崇める腕利きの同心・坂根傘次郎とその妻・新子が、さまざまな事件を通して互いの絆を深めていく夫婦十手の物語。
小池一夫氏お得意の夫婦(恋人・家族)が手を合わせ、事件を解決する連独短編はこの後の「弐十手物語」にも通ずるパターン。
「首斬り朝」はダイレクトで読んでいた世代ではないのですが、読んだころより好きだったこの二人のキャラクターが別の本になっているとは知らず、古本屋で見つけた時には驚きました。
この夫婦のありかたにとても感銘を受けた作品で、もしかしたら「首斬り朝」より好きかもしれません。
ただ、この夫婦の(いろいろとバタバタした)馴れ初めは「首斬り朝」に載っていますので、両作合わせて、私の大好きな傑作という事で。
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テーマ:漫画 - ジャンル:アニメ・コミック
- 2021/08/05(木) 23:30:03|
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