「幻魔大戦」で有名な小説家の平井和正氏ですが、私が最初にハマった小説は「ウルフガイ」です。
「ウルフガイ」とは、平井氏の書いた「ウルフガイ・シリーズ」と「アダルト・ウルフガイ・シリーズ」と言う2つのシリーズの総称で、現代を生きる狼男を主人公とした物語です。
本家は平井氏が原作をした漫画「ウルフガイ」で、こちらを平井氏自身が小説化した「狼の紋章」をはじめとするシリーズを「ウルフガイ・シリーズ」と言います。
「アダルト・ウルフガイ・シリーズ」は漫画「ウルフガイ」より先に書かれた小説です。
主人公は別人ですが、著者が「ウルフガイ」の主人公に同じ名前を付けてしまったため、それを区別するため、少年が主人公の「ウルフガイ」に対し、こちらは主人公が大人であり、物語もハードボイルド色が強いので「アダルト」が付くようになりました(決してスケベな意味ではありません)。
逆に「ウルフガイ・シリーズ」を「ヤング・ウルフガイ・シリーズ」と呼ぶこともあります。
この「アダルト・ウルフガイ・シリーズ」の主人公は俳優のジャン=ポール・ベルモンドをイメージし、にやけた口元に咥え煙草、おしゃべりでシニカルと言う、漫画の「コブラ」や「ルパン三世」を彷彿させるキャラクターで、私は大好きでした。
以下はその「アダルト・ウルフガイ・シリーズ」のコミカライズ作品です。
■原作・平井和正 画・ケン月影 「狼男だよ」 Vol.1~3 【完】 (廣済堂/コミックノベルス)

おれは一匹狼のルポライター犬神明。そして、本物の人狼だ。
そのパワーは、満月期に最高潮に達する。特技はいろいろとあるが、中でも、面倒な事件に巻き込まれるのは、天才的だ!
○VOL.1 1984年4月第1刷 「夜と月と狼」「狼は死なず①」収録
○VOL.2 1984年5月第1刷 「狼は死なず②」「狼狩り①」収録
○VOL.3 1984年6月第1刷 「狼狩り②」収録ケン月影氏は劇画漫画家で、小池一夫の原作の「葬流者」などが有名です。
また、官能劇画の第一人者でもあります。
個人的にはあまり好きではない絵柄ですが、こちらは原作をほぼ忠実にコミカライズした作品ですが、著者風に成人向け描写が増えている感じがします。
■「狼のバラード」 (講談社/KCSP/1987年8月発行)

こちらは・・・同じく月影氏の続編ですが、私も読んだ事はありませんし、所有もしていません・・・一度は読んでみたいかな。
1995年からぶんか社の雑誌で連載されたかどたひろし氏の「Wolf Guy」は、物語を時代に合わせてアレンジし、オリジナルキャラクターも追加・・・・それがストーリー的に良かったかは別ですが、古い小説なので描く漫画家のアレンジは必須だと思います。
■原作・平井和正 画・かどたひろし 「Wolf Guy」 第1~4巻 【完】 (ぶんか社/ヤングテイオーシリーズ)

男は不死の肉体を誇る、犬神の者-。
女は時にとらわれた鮮血のプリンセス!!
月に導かれ、運命がふたりを結ぶ時、満月が求めるのは祝福か、それとも―⁉
○第1巻 1996年7月初版 MOON001/よると月と狼①~⑫収録
○第2巻 1996年12月初版 MOON002/狼は死なず①~⑩収録
○第3巻 1997年10月初版 MOON002/狼は死なず⑪~⑰ MOON003/人狼、暁に死す①~②収録
○第4巻 1998年4月初版 MOON003/人狼、暁に死す③~⑪収録ただ、こちらも成人向け雑誌のファンサービスなのか無意味なエロ描写が多いのが気になりました。
ストーリーも面白いし、アレンジすれば現代にも通じるエピソードも多い作品なので、またいつかはコミカライズされると個人的には思っています。
その時には・・・今度はエロを抑えてお願いしたいものです。
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テーマ:漫画 - ジャンル:アニメ・コミック
- 2021/11/12(金) 00:45:41|
- 廣済堂
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