原作:半村良 作画:森秀樹 「戦国自衛隊」 第1巻(リイド社/SPコミックス/2014年刊)を読む。
屈指の名作劇画の生みの親・森秀樹氏が、SF小説金字塔である「戦国自衛隊」を、超劇画でリメイク。
森秀樹氏が大胆解釈によって描いた今作。
近代兵器を装備した自衛隊が、大量の補給物資や近代兵器とともに、突如戦国時代にタイムスリップしてしまう。
伊庭義明三等陸尉を中心とするその一団は、否応なく戦国時代の渦に巻き込まれて行くのであった。
織田信長との宿命的な出会い。そして、時代の歪みである「タイムパラドックス」が起こる───!!!
「自衛隊岩手地方協力本部」他、退役自衛官などのご協力を得て、徹底描写された最新式の自衛隊装備を用いた合戦シーン。
そして誰も予想出来ない大胆な展開には、度肝を抜かれる事、間違いなし。
誰も見た事もない“新しい信長像"も必見。
圧倒的な画力・コマ割と構図で、かつてない「戦国自衛隊」をご堪能あれ。
「戦国自衛隊」は何度か漫画化をされています。
「戦国自衛隊」「続・戦国自衛隊」「続・戦国自衛隊 外伝」「戦国自衛隊1549」など
しかし、本家本元の小説を漫画化した田辺節雄氏の「戦国自衛隊」以外の作品は、期待には遠く、どれも本家を凌ぐ事が出来ず終わってしまった漫画ばかりでした。
それはひとえに原作小説のインパクトとアイデアの素晴らしさに尽きますが、いつかはそれを超える「続編」が出て来てくれる事を密かに期待していました。
本書を古本屋で見つけ、内容を確認しないまま購入したのは森秀樹氏の名を見て、「もしかしたら、今度こそは」の想いを託したからです。
期待して読みました。
まず、意外だったのが続編では無かった事です。
主人公の名が小説と同じと言う事は、本作は小説のリメイクもしくは新解釈?

ゾンビの様に地中から這い出てくる自衛官たちの姿は、今までの作品からは想像つかない演出であり、その後の展開は小説を踏襲しながらも新しい「戦国自衛隊」を作り上げています。
何より驚いたのは織田信長の登場です。
小説の最大のオチは「歴史は変えられなかった」と言う事ですが、本作は早々に歴史を変えてしまいます。
そして1巻では小説には登場しなかった信長の妹・市の登場で幕を閉じます。
今後、どのように物語が進んで行くか1巻を読む限り見当もつきませんが、新たなる戦国自衛隊サーガを作り出そうとする作者の意気込みが伝わります。
小説「戦国自衛隊」のファンですが、正直、田辺節雄氏の絵には不満を持っていた私にはモロにツボです。
次巻が待ち遠しいです。
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テーマ:漫画 - ジャンル:アニメ・コミック
- 2015/06/29(月) 00:36:34|
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