新井英樹著「キーチVS」第1~7巻(小学館/ビッグコミックス/2008~2011年刊)を読む。
世の中からつまはじきにされた者どもで構成された劇団・波羅蜜多とキーチが、遂に実行する。
前総理、経団連会長、在日米軍司令官の3名を拉致するのだ。
第一の標的は、前総理の小池敬生。準備は万端。果たして計画は成功するか…!?
悩める労働者は、今夜も悩んでいるだろう。
失業者は、失意のうちに今夜も悪い夢にうなされているだろう。
“世間”は今夜も静かだ。
だが今夜、“世間の一部”は昂奮している…。
テロルの夜が始まる…!!
著者の漫画は面白いのだが読みにくい。
絵もストーリーも飛ばし読みは出来ない内容だし、会話などもリアルな分解かりにくい部分もある。
何よりも先が見えない。
物語が何所に向かって進むのか、最終的にはどのように終息させるのか。
そこが面白いのだし、読者に終わりを予想させないのは基本的に良い事なのだが・・・ちょっと心配になる。
前作「ワールド・イズ・マイン」でもカリスマとなった犯罪者を描いた作者はその結末を世界規模のテロの末の人類滅亡で締めくくった。
正直、頭の悪い私には理解が出来ず、アゴが外れんばかりに驚いたラストだった。
だから心配なのである。
腐敗したシステム社会に抗い主人公が疾走する今までのストーリーはリアルで面白い。
だがここからが肝心だ。
宗教が絡み、テロルの幕が開く。
この危険な物語をファシズムにせず、それでいて主人公を生かす方法はあるのだろうか?
この先がとても心配で
それ以上に滅茶苦茶楽しみな作品である。ブログランキングに参加しています!
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テーマ:漫画 - ジャンル:アニメ・コミック
- 2012/03/23(金) 00:28:16|
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